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かなり出遅れたが、安倍総理の辞任について少し。 まず、私は安倍総理を支持していなかった。理由は、あまりにもタカ派的色彩が強いから。外見はおとなしそうにも見えるが、度を超えた憲法改正を本気で考えているように思われた(長くなるので、憲法改正の是非についてはここでは述べない)。この危険な人物を総理にするべきではないと考えていた。 だから、就任当初に支持率がそこそこ高かったことには強い危惧感を覚えた。いくら人気の高かった小泉前総理が事実上、後継指名したからといって、この人物にあれほどの支持が集まったのは意外だった。 しかし、閣僚の相次ぐ不祥事等により、支持率は徐々に低下。支持率低下の要因としては、やはり辞任させるべき閣僚をかばい続けたのが大きかったと思う。あろうことか、現役閣僚から自殺者まで出してしまった。あの自殺は、100%安倍総理の責任だと私は思う。もっと早い段階で職を解いていればあんなことにはならなかった。 参院選。政治とカネの問題はおろか、絆創膏についてまでなぜか責任を拒む赤城元農水相。元農水相が参院選の敗因の全てだとは思わないが、少なからぬパーセンテージを占めたことは想像に難くない。あの絆創膏は、今まで安倍内閣が説明責任を果たしてこなかったことの象徴になった。 そして参院選は大敗。それでも安倍総理は辞めなかった。引き際というのは、政治家にとって最も大切な素養の一つである。その意味で、福田元官房長官の引き際は見事だった。「この際、内閣官房長官の職を辞したい」。野党が追及の手段を失うほどの見事な辞任劇だった。あれで小泉内閣は息を吹き返したといっても過言ではない。 それに引き換え、今回の辞任はどうだろう。まず、散々言われ尽くしていることだが、タイミングが最悪だった。辞めるなら参院選の結果を受けて直ちに辞めるべきだったし、続けるならテロ特措法の延長を責任をもって行うべきだった。 このところは新法を成立させるということで一致しているようだが、野党が参院で新法を直ちに否決せず、60日間引き伸ばせばテロ特措法の期限が切れる。そうすると、新法を衆院で再可決しようとも一旦は自衛隊が撤退しなければならない。そのタイミングで、国際公約を果たせなかったことを理由に総理が辞職すれば、諸外国にも顔向けが出来たのだ。一国の総理が辞職するということはそれだけの重みがある。それが、与党の持つ唯一のジョーカーだった。 しかし、安倍総理はそのカードをあっさり捨ててこのタイミングでの辞任。所信表明を行ったわずか2日後である。あの所信表明は何だったのか。強い疑問を呈さざるを得ない。もしあの時点で辞任を決意していたとすればあれは国民に対する背信行為であるし、所信表明から2日の間に気持ちが変わったのだとすれば、国会を前にした怖じ気づいた責任放棄としか言いようがない。 そしてもう一つ、あまり論じられていないが重要な点がある。依然として安倍総理は国会議員であるという問題だ。即ち、今回の辞任劇は総理大臣職の辞任だけですむのかという点。結論から言えば、安倍総理は国会議員の職も辞するべきである。各国の首脳と「国際公約」をした直後、国民に対し所信表明をした直後に辞めるような人物に、国会議員たる資格はない。 与謝野官房長官の会見にあったように健康問題が背景にあるならなおさらだ。健康でない人間に国会議員の激務が務まるわけがない。本当に健康問題があるとすれば、一旦、国会議員の職を辞し、健康を取り戻してから再度立候補すべきである。その時に当選できるかどうかは私は知らない。 いずれにせよ、最悪の形で安倍内閣は幕を閉じた。次回のエントリーでは次期内閣について述べたい。 |
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