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help リーダーに追加 RSS 時津風の早期解雇は日本相撲協会の保身

<<   作成日時 : 2007/10/05 21:45   >>

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時津風(敢えて敬称略)に対し、相撲協会は解雇という最も重い処分を下した。相撲界では一度角界を離れると二度と復帰できないという不文律があるので、時津風の角界復帰は今後あり得ないことになる。現在報道されているような暴行が事実だとすればこれは当然の処分であり、時津風は角界を追放されてしかるべきである。ただ、若干疑問に残らない点がないわけでもない。

まず、解雇の理由。北の湖理事長(本当は敬称を略したい)は、「日本相撲協会の信用を失墜したのが一番の大きな理由」と述べている。これは、人命が失われた点は第二の理由に過ぎないという意味なのだろうか。親方が弟子に暴行を加え、兄弟子たちが集団リンチしたことよりも相撲協会の信用の方が大切だという意味なのだろうか(どうも北の湖理事長という人は、相撲界のトップに立つべき人材ではないように思われてならない。杉山氏の記者証剥奪問題でも結果的にはバッシングを浴びて記者証を返還したものの、なお「まだ記者証を剥奪すべき人物がいる」などという主旨の発言を未練たらしく行っている。)。

次に、理事に対する処分。北の湖理事長は減俸4ヶ月50%、他の理事(全員)は3ヶ月30パーセントであり、理事全員への処分は異例というから軽い処分ではないという見方もできる。しかし、読売新聞の報道によれば、これはあくまで「自主減俸」とのことである。自主的な減俸と、処分としての減俸では意味合いが違う。果たして十分な処分といえるのだろうか。

ただ、時津風側にも不満は残るだろう。問題は十分な手続保障が行われたかという点である。北の湖理事長は時津風に弁明の機会を与えてはいるが、その回数、時間とも、解雇をするに十分なものとは言い難い。前述の通り、角界における解雇は永久追放を意味するので、慎重にも慎重を期して処分を行う必要がある。もし手続保障が不十分だということになれば、その点をもって時津風が身分確認等の訴訟を起こす可能性は十分にある(勝てるかどうかは別論)。

思うに、北の湖理事長は世論のバッシングには弱いようである。前述の記者証剥奪問題でもそうだが、普段は強気な癖に世論のバッシングを受けると態度が豹変する。もちろん世論の声に敏感であることは良いことだが、今回の解雇処分は性急ではなかったか。警察の捜査の行方を待ち、少なくとも起訴されるまでの間、処分は「保留」にし、時津風部屋は当面活動を禁止、時津風は謹慎にするという処分でも良かったように思う。要するに今回の解雇は、北の湖理事長の保身のために急がれたのではないのか

これは決して、時津風を弁護する意図ではない。先ほどから呼び捨てにしている通り、私は時津風に関する一連の報道をほぼ信用しているし、時津風自身も程度の問題こそあれ、暴行行為自体は認めているからである。仮に時津風の主張が正しいとしても、ビール瓶で人の頭を小突く行為が「度を超えた暴力ではない」などと平然と言ってのけるその神経が理解できない。

しかし、どのように世論のバッシングが大きくとも、手続保障は守られなければならない。これを軽視してしまうと、相撲協会のような閉鎖された社会では何でもありということになってしまう。現に、今回は世論に後押しされる形でいともあっさりと永久追放処分が決まってしまった。警察の捜査がまだ十分に行われておらず、起訴どころか逮捕すらされていないにもかかわらずである。

これは日本相撲協会の自浄作用などでは決してない。とりあえず時津風に厳しい処分を下して世論の溜飲を下げてもらおうという意図がミエミエである。即ち、単なる日本相撲協会の保身行為であり、手続保障の軽視である。例え結論が同じだとしても、手続保障のあるなしでは大きな違いがある。この点を看過してはならない。結論として私は、処分は警察の捜査を待ってから行うべきだったと思うし、それに至るまでに相撲協会としても十分に時津風から事情聴取を行うべきだったと思う。無論、報道されているようなことが事実であれば解雇処分は当然のことである。

最後に誤解を生むといけないので一つ付け加えておくと、報道内容が事実だと判明した折には、私は時津風には司法が厳罰を下してほしいと思っている。執行猶予などをつけてはならない。実刑をもって臨むべきである。

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